カテゴリー: 秦祥彦の症例報告

秦祥彦による症例報告

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症例報告における専門用語解説

1年前から頚部前屈位になり発症した、後頚部圧痛の改善例

【患者】50代前半、女性
【主訴】首の後ろが触ると痛い
【既往歴】2~3年前から心療内科に通院歴あり、現在も精神安定剤等を内服中。
【現病歴】約1年前から自然と頚部が前屈位になり始めた。外傷等の契機は特になし。本人曰く、精神安定剤等の薬を飲んでいるのでその副作用で悪くなったのかも、とのことだが不詳。当時、近医整形外科を受診時は、レントゲン検査にて変形性頚椎症の診断で、鎮痛剤と湿布の処方あり。また、前屈位にならないようにネックカラー固定を勧められ、現在もほぼ毎日装着している。リハビリに通っているが、まだ同じ痛みが残存しているとのこと。
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2年前から続く、歩行荷重時の右股関節痛の改善例

【患者】80代前半、女性
【主訴】歩く時に右脚に体重がかかると脚の付け根が痛い
【既往歴】特記事項なし
【現病歴】約2年前、ストレッチで無理をしてから、歩行時に右股関節前方に痛みが出現。当時、近医整形外科を受診し、右変形性股関節症と肉離れの診断を受けた。その後は安静を指示され動かさないようにしていたため、脚の付け根が固まった感じがするとのこと。
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第5中手骨骨折後に発生した環指・小指関節拘縮の改善例

【患者】60代後半、女性
【主訴】手を握ったときに、薬指と小指が突っ張って曲げづらい
【既往歴】特記事項なし
【現病歴】約4ヶ月前に転倒し、左第5中手骨頚部骨折で、約2ヶ月間シーネ固定を行った。骨癒合の完了後に通院リハビリを行ったが、環指・小指を曲げたときの突っ張り感(以下、引張感)が残存しており、最後まで曲がらない。
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左膝痛の影響で発生した腰痛の改善例

【患者】70代前半、男性
【主訴】体を動かす時に腰が痛い
【既往歴】左膝関節鏡視下手術(詳細不明)
【現病歴】約20年前、左膝内側半月損傷の診断で、他院にて膝関節鏡手術を受けた。その後、左膝の痛みは減ったが、内側の痛みがずっと残っている状態。歩き方が変な感じはその後も継続しており、約5年前に腰の右側が痛くなってきたとのこと。
【現症】腰部は、体動時にL5高位右側から右仙腸関節付近にかけて痛みあり。胸腰部関節可動域(以下、ROM)は、前屈約20°・左側屈約20°で共に痛みあり。
【検査所見】両下肢の神経学的異常なし
【治療と結果】触診にて、腰部は全体的に筋緊張が高いが、特に第5腰椎高位右側に筋緊張が高い部分あり。腰痛はこれらの筋緊張によるものと考えた。腰部側面の小指押圧深は左右側とも約2.5cmだった。
 まず、体動時に痛みを感じる部分に緩消法を実施。約2分後、筋弛緩を確認。ROMは前屈約20°での痛みは10から8(NRS改変)と小さくなり、前屈約30°まで可能となった。続けて同部位に実施。約5分後、更に筋弛緩を得ることができ、ROM前屈約20°での痛みは10から6(NRS改変)と小さくなり、前屈は約35°可能になった。
 更に数分続けるも前屈時の痛みに変化がなかったため、同部位の筋緊張は腰部側面の筋緊張と関連があると考え、腰部左右側面の筋群に緩消法実施。約15分後、腰部側面の小指押圧深は左右側とも約3.5cmになった。ROM前屈は約20°での痛みは10から2~3(NRS改変)と小さくなり、前屈約45°まで可能になった。また、左側屈約20°での痛みは10から4~5(NRS改変)と小さくなり、約35°まで可能となった。
【考察】腰部の筋緊張はまだ強く残存している部分があるため、更なる痛みの改善・再燃予防のためにも、今後も継続した腰部筋弛緩ケアが必要と考える。

生下時の脳性麻痺後遺症による歩行障害の改善例

【患者】20代後半、女性
【主訴】2~3年前から、歩くたびにお尻と腰が痛い。両脚が突っ張る。
【既往歴】脳性麻痺
【現病歴】脳性麻痺の後遺症があり、現在他院に通院中。歩行は幼少時より支障があり、走ることはできなかった。2~3年前から、歩行時に常に両臀部・腰部全体に痛みが出現し、また、両下肢全体に突っ張り感が出るようになった。現在、週1回リハビリに通っているが歩容状態は変化無く、歩行時痛も出てきているため、約1ヶ月後に両股関節の手術(観血的関節授動術)を行う予定になっている。その後、足関節は内反尖足で強直があり、歩容状態を見ながら両足関節の手術も実施予定とのこと。ご本人・ご両親とも緩消法に関心があり、筋肉の状態を診てもらうために3人で来院された。
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2年前から続く、胸腰部前屈時の両臀部痛・大腿部痛の改善例

【患者】50代後半、男性
【主訴】前かがみの時にお尻と太ももの裏が痛い
【既往歴】特記事項なし
【現病歴】約2年前から、特に誘因なく洗顔時などの体幹前傾時(以下、胸腰部前屈時)に両臀部から大腿部屈側にかけて痛みを感じるようになった。当時、近医整形外科を受診し、レントゲン検査にて特に異常は指摘されなかった。書籍やインターネットで症状改善のための動画を見て、自分で色々試してみたが痛みの変化が無かった。
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脊柱側弯を伴う胸腰部回旋動作痛に関する改善効果

【患者】10代前半、女性
【主訴】体を捻じると背中が痛い。
【既往歴】特記事項なし
【現病歴】学校での定期検診により脊柱側弯症の疑いがあり、専門医での受診を勧められた為に来院。クラシックバレエの練習や学業などにより左肩甲骨周囲に痛みが発生。
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重度の腰部脊柱管狭窄症で、下肢知覚鈍麻による立位保持が困難な状態の改善例

【患者】60代後半、男性
【主訴】右足首と足の指が動かしにくい。左脚の膝から下も力が入りにくい。両足先の痺れがひどい。
【既往歴】脳梗塞(約10年前)
【現病歴】約10年前に脳梗塞に罹患以降、近医神経内科に定期的通院中。脳梗塞後の後遺症としての四肢麻痺はなく、呂律が軽度回りにくい程度だった。約2年前、右下肢全体に痺れ感が出現するも、歩行に支障が無かったため、そのままにしていた。約5ヶ月前、右臀部に力が入りにくくなり、歩行時にふらつき・跛行が出現。また、その頃から、両足部全体の痺れが出現。約2ヶ月前、近医神経内科受診時にMRI検査を行い、腰部脊柱管狭窄症を指摘された。その時は、両足部全体の痺れは悪化していた。特に、右足趾には不全麻痺が出現しているため、手術が必要との説明を受けた。処方薬のビタミンB12製剤・血流改善薬等を内服しているが、効果なし。約1週間前より、左下腿にも力が入りにくくなってきた。
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18年前から変わらず続く、後頚部痛・背部痛の改善例

【患者】40代前半、男性
【主訴】首の後ろから背中にかけて、痛みと突っ張り感がある。
【既往歴】小児喘息
【現病歴】約18年前、仕事中に背部を強打した記憶がある(詳細不明)。それ以降、後頚部から背部にかけて痛みと突っ張り感が継続しており、仕事中に急に気分が悪くなることがある。近医内科・整形外科を受診し、心エコーやレントゲン等の諸検査にて異常は指摘されなかった。しかし、その後も症状に変化が無かった。約2年前に心療内科受診を勧められ、抗うつ剤を約1年間内服したことがあるが、効果が無かったため中止となった。その後、これまでに他院にて色々な施術を受けてきたが症状が残存している。
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30年前の交通事故から続く、後頚部痛の改善例

【患者】50代後半、男性
【主訴】いつも首の左右の張りと痛みを感じる。後ろに傾けると痛くなる。
【既往歴】B型肝炎(23才)
【現病歴】約30年前に、交通事故で頚椎捻挫になった。その後、現在までに合計3回、頚椎捻挫になたことがある。現在、頚部痛が強い時は、カイロプラクティックに通っている。
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