【現病歴】約25年前にテニスをしていて右膝を痛めたが、順調に回復しテニスを続ける事は出来た。しかし、約10年前から冬になると右膝が痛む様になり気になっていた。約3年前から冬に限らず常時痛くなり出したため近医整形外科を受診したがMRI等の検査でも特に異常はみられなかった。約1年前より痛みが増悪している。
【現症】安静時痛、歩行痛は無し。右膝関節可動域(以下、ROM)は自動屈曲約80°で痛みのため制限あり。
【施術と結果】本症例は、右膝関節屈曲動作による痛みを訴えているが、約1年前から続く慢性疼痛である事と、目視と触察により腫脹や熱感が確認できないことから筋緊張が要因と考えた。
先ず、右膝関節屈曲動作で最も痛みを感じる部位を触察したところ、外側上顆から上方約2cm周辺に筋緊張を確認した。同部位に緩消法を約2分施術し筋弛緩を確認した結果、右膝関節屈曲動作で生じる痛みは10から8(NRS改変)と小さくなった。効果を確認出来たため更に約10分筋弛緩を行った結果、右膝ROMは自動屈曲約100°と大きくなり、痛みは10から2(NRS改変)と小さくなった。
右膝関節外側の痛みは腰部の筋緊張が原因だと説明し残り時間は、腰部の筋弛緩を行う事にした。腰部側面の押圧深は約2.0㎝であったが、約30分施術し筋弛緩を確認した結果、腰部側面の押圧深約3.5cmとなり痛みは10から1(NRS改変)と小さくなった。
帰り際に「この1年間、他の治療院に通っていたが効果を感じる事は無かったのでこのまま歩けなくなるんじゃないかと不安でしたが、希望を持つことが出来ました」と笑顔でお帰りいただいた。