【患者】50代後半 女性
【主訴】首を回すと痛くて横断歩道で体ごと横を向いてしまう。
【既往歴】腰痛症(20年ほど前から)
【現病歴】1週間ほど前に自宅で体操をし、その翌日から頚部痛運動痛を発症した。現在も特に変化なく頚部痛が残存している。
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【現症】頚部自動関節可動域(以下、ROM)左回旋約20°で頚部左側に運動痛あり。
【施術と結果】本症例は1週間ほど前から頚部運動痛を訴えており、患部周辺を目視および触察で確認したが、熱感や内出血は確認できなかった。そのため痛みの要因は頚部の筋緊張と考えて改めて患部周辺を触察したところ、頚部左側から背部左側にかけて広範囲に筋緊張が確認できた。
はじめに、最も強い痛みを訴える第7頚椎棘突起から約3cm左の筋緊張部位に、約1分施術し筋弛緩を確認した。その結果、頚部ROM左回旋約20°における運動痛は10から7(NRS改変)となった。引き続き、同部位周辺に約2分施術し筋弛緩を確認した。その結果、頚部ROM左回旋約20°における運動痛は10から5(NRS改変)となった。ここで左肩甲骨上角周辺に最も強い運動痛を訴えたため施術部位を変更し、同部位周辺に約2分施術し筋弛緩を確認した。その結果、頚部ROM左回旋約20°における運動痛は10から4(NRS改変)となった。十分な筋弛緩を確認したが症状の改善が思わしくないため、頚部運動痛の要因は腰部の筋緊張と考えて腰部を触察したところ、第3腰椎棘突起の腰部側面に筋緊張が確認されたため、同部位周辺に約2分施術し筋弛緩を確認した。その結果、頚部ROM左回旋約20°における運動痛は10から2(NRS改変)となった。引き続き、同部位周辺に約3分施術し筋弛緩を確認した。その結果、頚部ROM左回旋約20°における運動痛は10から1(NRS改変)となり、頚部ROMは左回旋約40°となった。
左を向くのがとても楽になったと喜ばれた。