【患者】40代前半 男性
【主訴】テレワークが2年近く続いていて、最近首や肩が常に重だるい。
【既往歴】側弯症
【現病歴】以前より繁忙期には後頚部全体に倦怠感が生じることが有ったが、最近は後頚部から両肩部にかけて倦怠感が常に有る。テレワークになって体を動かす機会が減ったことにより、全身に疲労感が溜まりやすくなった。
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【現症】安静時に後頚部から両肩部にかけて倦怠感有り。頚部伸展動作で後頚部に痛みが生じる。頚部と両肩関節に日常生活上の可動域制限は確認できなかった。
【施術と結果】本症例は、後頚部から両肩部にかけて倦怠感を訴えており、目視と触察により同部位に腫脹や熱感が確認できないことから、同部位周辺の筋緊張が要因と考えた。
先ず、頚部伸展動作で最も痛みが生じる部位を指一本で示してもらったところ、第4頚椎棘突起周辺を示した為、触察により筋緊張を確認し、緩消法を約1分施術し筋弛緩を確認した結果、頚部伸展動作での後頚部の痛みは10から5(NRS改変)と小さくなった。改善が見られた為、続けて同部位周辺の筋緊張部位に緩消法を約4分施術し筋弛緩を確認した結果、頚部伸展動作での後頚部の痛みは10から1(NRS改変)と小さくなり、主観によりほぼ感じられなくなったと報告を受けた。
次に、安静時において最も倦怠感を感じる部位を示してもらったところ、両僧帽筋上部線維周辺と広範囲を示した為、同部位の筋緊張の要因と考えられる第12肋骨下縁周辺を触察して筋緊張を確認し、緩消法を約2分施術し筋弛緩を確認した結果、後頚部から両肩部にかけての倦怠感は主観により約2割減少したと報告を受けた。改善が見られた為、続けて同部位周辺に緩消法を約10分施術し筋弛緩を確認した結果、後頚部から両肩部にかけての倦怠感は主観により約8割減少し、肩が軽くなったように感じると報告を受けた。
「寝ている間も常に肩に力が入っている感じがしていたが、今日はゆっくり寝られそう」と喜びの声をいただいた。