自動車の運転時に発生する左肩部痛の改善例

【現症】左肩部に安静時痛は無し。左肩甲帯挙上動作や頚部伸展動作で左肩甲棘上部周辺に痛みが発生する。左肩関節や頚部に日常生活上の可動域制限は確認できなかった。
【施術と結果】本症例は、目視と触察により左肩部に腫脹や熱感が確認できず、左肩甲帯挙上動作や頚部伸展動作で左肩甲棘上部周辺に痛みが発生することから、頚部左側から左肩部にかけての筋緊張が要因と考えた。
　 先ず、頚部伸展動作で最も痛みが発生する部位を指一本で示してもらったところ、左肩甲棘上部中央周辺を示した為、触察により筋緊張を確認し、緩消法を約1分施術し筋弛緩を確認した結果、頚部伸展動作での左肩部の痛みは10から9（NRS改変）と小さくなった。
　 筋弛緩の割合に比べて痛みの改善があまり見られなかった為、さらに同部位周辺を範囲を広げて触察したところ、左僧帽筋上部線維中央周辺に強い筋緊張を確認。同部位に圧痛も訴えた為、緩消法を約2分施術し筋弛緩を確認した結果、頚部伸展動作での左肩部の痛みは10から5（NRS改変）と小さくなった。改善が見られた為、続けて同部位周辺に緩消法を約5分施術し筋弛緩を確認した結果、頚部伸展動作での左肩部の痛みは10から0（NRS改変）と消失した。
　 左肩甲帯挙上動作での左肩部の痛みも消失したと報告を受けた為、再発防止を目的として、左肩部の筋緊張の要因と考えられる腰部への緩消法の施術を行い終了した。
　 施術後は「肩や首をいくら動かしても痛みが出ない」と喜びの報告を受けた。