自動車助手席乗車中、左側方より衝突され負傷した右背部痛の改善例
【患者】70代後半女性
【主訴】背中の右側が痛い
【既往歴】ー
【現病歴】乗車している自動車の左バンパー周辺部から衝突され、右バンパーまで破損し当自動車は右斜めに向いていたとの事。患者さん体幹に対して左側から外力がかかり背部右側
を負傷した。
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【現症】受傷日は病院受診なく1日後当院を受診。生活上支障のある一番辛い動作を確認すると、右手で左の物をとる動作が1番困ると報告いただく。右手で左下方に手を伸ばした時、右肩甲骨外側の痛みが増強する。右肩関節自動関節可動域(以下、ROM)水平屈曲約30°にて疼痛が発生する。肘関節の可動域制限なし。
【施術と結果】本症例は静止痛・初期動作痛共になく右肩関節水平屈曲動作にて疼痛が発生することと、触察にて患部に腫張や熱感を確認できなかったこと、表面に鋭い痛みがなかったことから、肩甲骨外側の筋緊張が痛みの原因であると考えた。
右肩関節後面の筋緊張に対し緩消法を約30秒行い筋弛緩を確認した。痛みが10から8(NRS改変)に小さくり右肩関節自動ROM水平屈曲約50°に拡大した。続けて同患部に緩消法を約3分行い筋弛緩を確認した。痛みが10から4(NRS改変)に小さくなり残存するが、右肩関節自動ROM水平屈曲約90°に拡大した。右手で左下方に手を伸ばし物を取れる様になった。
それ以上可動域を広げると痛みはあるが、一番辛かった動作が可能となり、出来なかった動作が短い時間で改善したことに驚かれました。その日の施術は終了した。