【患者】30代後半 男性
【主訴】約20年前から首と肩が凝っていて疲れやすく、時々頭痛もある。
【既往歴】―
【現病歴】約20年前から、後頚部及び肩上部の慢性的な凝りに付随して疲れやすく、時々頭痛も発症する。
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【現症】頚部関節可動域（以下、ROM）は、自動にて右回旋約20°及び伸展約40°で右肩上部周辺につっぱり感が出現。
【施術と結果】本症例は、頚部の右回旋及び伸展時に右肩上部周辺につっぱり感が出現することから、脊柱起立筋の過緊張が右肩上部周辺のつっぱり感を誘発していると考えた。
はじめに、触察にて腰部の筋緊張を確認し、特に筋緊張が強い第2腰椎棘突起より左右外方約6cmの脊柱起立筋周辺に緩消法を約30秒施術し、筋弛緩を確認した。結果、伸展に関しては変化がなかったが、頚部ROMに関しては右回旋約30°と大きくなり、また、右回旋約20°で出現していた右肩上部周辺のつっぱり感は主観により7割減少した。変化があったことから、さらに同部位周辺の筋緊張部位に緩消法を約5分施術し、筋弛緩を確認した。結果、頚部ROMは右回旋約50°、伸展約50°と大きくなった。
後頚部や肩上部の慢性的な凝り、疲労感及び頭痛は、腰部周辺の筋緊張を弛緩させることが重要であることを説明し、腰部側面の筋緊張部位に施術を移行した。緩消法を約20分施術し、筋弛緩を確認した。結果、頚部ROMは右回旋約60°となり、右回旋・伸展共にROM制限が確認出来なくなった。また、腰部側面を施術したことにより、頚部周辺の筋弛緩も確認出来た。主観によりつっぱり感も消失し、大変動きやすくなったと喜んで頂けた。
