【患者】30代後半 男性
【主訴】約20年前から、腕が挙がりにくくつっぱり感がある。
【既往歴】―
【現病歴】中学1年時にバドミントンを始めてから現在も継続しており、バドミントンで右腕をよく使うためか、左に比べて右の腕の方が若干挙がりにくい。
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【現症】肩関節可動域(以下、ROM)は、自動にて左外転約130°。右外転は約120°で右大胸筋周辺に痺れを伴う。
【施術と結果】本症例は、肩ROM制限があることから、広背筋の過緊張が肩関節周辺の筋緊張を誘発していると考えた。
はじめに、触察にて腰部の筋緊張を確認し、特に筋緊張が強い第2腰椎棘突起より左右外方約6cmの脊柱起立筋周辺に緩消法を約30秒施術し、筋弛緩を確認した。結果、肩ROMは左外転約175°、右外転約155°と大きくなった。また、右外転約125°で出現していた右大胸筋周辺の痺れは消失した。変化があったことから、さらに同部位周辺の筋緊張部位に緩消法を約5分施術し、筋弛緩を確認した。結果、肩ROMは左外転約180°、右外転約170°と大きくなった。次に、右外転約170°で右大胸筋周辺に痺れが残存していることから、右大胸筋周辺を触察したところ、筋緊張を確認した。筋緊張部位に緩消法を約5分施術したところ、主観により痺れは消失し、肩ROMは右外転約180°となり、左右共にROM制限が確認出来なくなった。
最後に、再発抑制を目的として腰部側面の筋緊張部位に施術を移行した。緩消法を約20分施術し、筋弛緩を確認した。施術前から比べ、体が軽く動きやすくなったので、次回バドミントンをやるのが楽しみだと喜んで頂けた。