【患者】50代後半、女性
【主訴】寝返りや朝起きた時の体操の時に、左のお尻が痛くなる
【既往歴】手術歴:右アキレス腱断裂(50才)
【現病歴】約3年前、特に誘因なく左臀部痛が発生。近医整形外科を受診し、検査にて病的異常なし。
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【現症】痛みは、就寝後の寝返り動作や、朝起床時に行う体操で腰を反った時、また、椅座位で伸びをする時の腰を反らす動作で左臀部に感じる。立位での胸腰部可動域(以下、ROM)は、後屈約15°で痛みあり。
【検査所見】臀部から下肢に神経学的異常なし
【治療と結果】まず、腰部筋群を触診すると、第2~第5腰椎高位の中心から左右3~4横指付近の腰部筋群に特に筋緊張が高かった。
腰部側面の小指押圧深は左右とも約3cm。左臀部痛は腰部筋群の筋緊張と関連があると考え、腰部左右側面から後方筋群にかけて緩消法を実施。
約10分後、同部の筋弛緩を確認。腰部側面の小指押圧深は左右とも約4cmに変化。立位での胸腰部ROM後屈約15°での痛みは10から0(NRS改変)と消失し、約30°まで可能となった。椅座位で伸びをする腰を反らす動作時の痛みは、10から7(NRS改変)と小さくなった。3割減だったが、動作がしやすくなったと喜んでいただけた。
また、就寝後の寝返り動作に関しては、主観で、動作がしやすくなったと後日報告を受けた。