体操中の転落後に発生し、約5年続いた頭痛が1回の施術で改善した例
【患者】20代前半、男性
【既往歴】―
【主訴】体操の練習中に頭から落ちて、それ以来頭が痛い。毎日痛み止めを欠かさず飲んでいる。
【現病歴】約5年前、体操の練習中に頭部から転落し受傷。以来頭痛が続いている。痛み止めがないと生活ができない。
続きを読む
【現症】安静時も後頭部に痛みあり。何をしていても痛むとのこと。
【施術と結果】本症例は、頭部からの転落以来痛みがあることと、受傷より約5年が経過していることから、後頚部の筋緊張が痛みの要因であると考えた。
最も痛みの強い部位から直下の頚部を触察したところ、筋の収縮に制限があり筋の癒着と考えた。また、両僧帽筋上部線維に筋緊張が確認できた。まず、最も痛みの強い部位から直下の筋の癒着と考えられる部位を緩消法にて約10秒弛緩したところ、痛みが10から7(NRS改変)となった。
癒着が確認できなくなったため、両僧帽筋上部線維の筋緊張を弛緩していくこととした。両僧帽筋上部線維の筋緊張をそれぞれ緩消法にて約2分弛緩したところ、痛みが10から3(NRS改変)となった。
痛みに変化が確認できたため引き続き緩消法にて約2分弛緩したところ、痛みが10から0(NRS改変)となった。本人の都合により短時間の施術となったが、「痛み止めなしで生活できると思うととてもうれしい。」と笑顔で帰路につかれた。