腰部脊柱管狭窄症と診断された患者の間欠性跛行改善の一例
【患者】70代、男性
【主訴】腰が痛い、10分以上は痛くて歩けない
【既往歴】腰部脊柱管狭窄症
【現病歴】20代からスポーツによる障害で病院や接骨院へ通っていた。
60歳の時に脱力感と痛みが憎悪。その後、手術を受けた。
65歳で定年後、痛みが大きくなると同時に、歩いてると痛みが激しくなる。
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【現症】自動 関節可動域(以下・ROM)股関節、膝関節、足首 問題なし。
静止時、腰に鈍痛があり。
立位、座位では痛みがあるが、5分以上経過しても痛みの憎悪はなし。
歩行時、一歩目から痛みが発生。
10分で痛みが激しくなり、立ち止まる。
痛みが激しくなったときは腰部のストレッチをかけると比較的早く痛みが和らぐ。
しゃがみこんで痛みが引くのを待っているときもあり。
【検査所見】-
【施術と結果】触知により腰部の筋緊張の確認。
手術痕と思われる周辺の触知による痛みあり。腰部の側屈による痛みの変化はなし。側屈にて腰部の筋肉の弛緩のため関緩消法を行う。
歯車のような動きになり、自力で思うように動くのは困難のように見える。比較的、小さな角度でのの腰部側屈動きで緩消法を行う。5分で動きに滑らかさが現れる。
15分後、静止時の痛みが消失。この時点で立位から歩行の確認。10歩は痛みは増さず。
引き続き、腰部への緩消法を行う。施術時間3時間を超えた頃より、歩行時間の延長がみられてきた。
後日、本人より歩行時間が30分超えても痛みがでない、と報告があった。間欠性跛行の改善は多くの時間が必要だが、深部の筋緊張を取り除くことで徐々にだが改善がみられた。