約１年前から続く右五十肩の改善例

【現症】右肩関節可動域（以下、ROM）は、自動でおよそ、屈曲70°・外転45°。右腕を背中に回す動作は臀部下部に届く程度、この動作ではかなり痛みが生じる。
【施術と結果】本症例は右肩関節周辺部と腰部の筋緊張が要因であると考えた。右腕を前方方向へ上げて頂くと、右鎖骨下部周辺に痛みが生じる。続いて外転動作にて、同じ箇所に痛みが生じ、背中に右腕を回す動作でも同じ箇所に痛みが生じる。触診にてその箇所を確認してみると、筋硬結あり。強もみのマッサージなどで筋断裂のようなものがあるのが確認できた。
　痛みを訴える右鎖骨下部周囲から施術を開始した。約２分行い、自動ROMおよそ、屈曲90°・外転60°に改善した。後ろに手を回す動作では、腰椎３番くらいまで上がるようになった。さらに同じ箇所を５分施術。自動ROMおよそ、屈曲100°・外転90°に改善した。後ろに手を回す動作では、腰椎1番くらいまで上がるようになった。さらに同じ箇所と緊張の強い箇所と大円筋のあたりを１０分施術し自動ROMおよそ、屈曲170°・外転130°に改善した。後ろに手を回す動作では胸椎10番くらいまで上がるようになった。
　次に、腰部の筋緊張に関連があると考え外転動作が完全には上がらないので、腰部１０番肋骨の真横付近を、緩消法にて約5分実施。自動ROMおよそ、屈曲170°・外転170°に改善した。後ろに手を回す動作では胸椎10番くらいまで上がるようになった。この時点で、右肩の可動時の痛みが10から0（NRS改変）になった。腰部の筋緊張もかなりあるので、腰部と肩の筋は繋がっていて腰部の筋緊張により引っ張られているので、腰部も弛緩していかないと戻ってしまうことを説明し終了。
　１年間不自由な思いをしていたので喜ばれて帰られました。