1か月後に手術を勧められた高校サッカー選手の右大腿部痛が改善した一例

【現症】端坐位では30分以内に右大腿部痛が発現。仰臥位での右股関節関節可動域（以下、ROM）では自動で屈曲約30度で右大腿部痛が発現。腰部側面押圧深は左右とも1.5㎝。
【施術と結果】本症例は、歩行時及び仰臥位での安静時で痛みはなく、股関節屈曲による臀部および大腿部後面の筋の伸張により痛みがある事と、触察にて腰背部、大腿後面の筋に広範囲の筋緊張を認めたため、股関節屈曲時に筋緊張が増大し右下肢への血行不良が起こることが痛みの要因と考えた。
　腰部側面へ緩消法を約１５分行い、腰部側面の押圧深は2.5㎝と筋弛緩を確認した。
　その結果、仰臥位での右股関節ROMは自動で約40°と大きくなった。さらに腰部側面へ30分施術を行い、腰部側面の押圧深は4.5㎝となった結果、仰臥位での右股関節ROMは自動で約７０度になり、痛みは10から０(NRS改変)になった。施術後、屋外で試走すると右大腿部の痛みは消失していた。