【現症】主訴では足裏から踵にかけて痛みがあるとのことであったが、痛みの発痛部位は足底腱膜の踵骨付着部であった。歩行時痛はあるが、歩行は可能。走ろうとすると痛みで走れない。
【施術と結果】本症例は、荷重時痛のある右踵の痛みを訴えており、運動翌日後の発痛であったので、筋腱の損傷も考慮して目視・触察をおこなったが、熱感や腫脹は確認できなかったことから、痛みの要因は筋腱の緊張によるものと推測した。触察にて、足裏全体の緊張を確認した。
先ず、一番緊張の強かった発痛部位より遠位にある母趾を屈曲させながら緩消法を約1分施し、筋腱の弛緩を確認した結果、痛みは10から8(NRS改変)となった。変化が確認できたため同じように趾から踵に向かって筋腱弛緩を行っていき、踵付近の施術時の痛みも無くなったことを確認した結果、右踵荷重時、歩行時の痛みは10から0(NRS改変)となり、院内を走っても痛みは10から0(NRS改変)となったと患者さん本人から報告を受けた。