1か月前から残存している左股関節運動痛の改善例

【現症】開脚時、左股関節周辺に運動痛あり。
【施術と結果】本症例は、1か月ほど前から左股関節周辺に運動痛を訴えており、痛みの要因は筋緊張と考えて患部周辺を触察したところ、左鼡径部から左大腿内側にかけて筋緊張が確認された。
　はじめに最も強い筋緊張が確認された、左鼡径部内側から約7cm遠位の左大腿内側の筋緊張部位に約2分施術し筋弛緩を確認した。その結果、開脚時の左股関節周辺の運動痛は10から8（NRS改変）となった。引き続き、同部位周辺に約3分施術し筋弛緩を確認したが、開脚時の左股関節運動痛に変化は見られなかった。
　十分な筋弛緩を確認したが症状に変化が見られなかったため、左鼡径部から左大腿内側にかけての筋緊張の要因は腰部の筋緊張と考えて腰部を触察したところ、左上前腸骨棘周辺から腰部左側面にかけて筋緊張が確認された。
　左上前腸骨棘直上の筋緊張部位に約3分施術し筋弛緩を確認した。その結果、開脚時の左股関節周辺の運動痛は10から4（NRS改変）となった。引き続き同部位周辺に約15分施術し筋弛緩を確認した。その結果、開脚時の左股関節周辺の運動痛は10から2（NRS改変）となった。腰部左側の押圧深は約2.5cmから約3.5cmとなった。
　「ずっと左内もものスジを痛めたものだと思っていたのに」と腰の施術で改善されたことを驚いていた。