今朝発症した頚部痛が腰部の施術で改善した例

【現症】頚部自動関節可動域（以下、ROM）右側屈約40°で運動痛を発症する。
【施術と結果】本症例は今朝から誘因なく頚部運動痛を訴えており、患部周辺を目視および触察で確認したが内出血・熱感はみられなかった。そのため頚部運動痛の要因は筋緊張と考えて患部周辺を触察したところ、第5頚椎左側から左肩甲骨上角周辺に筋緊張が確認された。
　 はじめに最も強い運動痛を訴える左肩甲骨上角周辺に約1分施術し筋弛緩を確認した。その結果頚部ROM右側屈約40°における運動痛は10から7（NRS改変）となった。引き続き同部位に約3分施術し筋弛緩を確認した。その結果頚部ROM右側屈約40°における運動痛は10から5（NRS改変）となった。最も強い運動痛の部位が第７頚椎棘突起から左に約5cmの頚部左側面に移動したため、同部位に約1分施術し筋弛緩を確認した。その結果頚部ROM右側屈約40°における運動痛は10から4（NRS改変）となった。引き続き同部位周辺に約3分施術し筋弛緩を確認したが、頚部ROM右側屈約40°における運動痛に変化はみられなかった。十分な筋弛緩を確認したが変化がみられなかったため、頚部運動痛の要因は腰部の筋緊張と考え腰部を触察したところ、腹側の正中から左に約12cmの左第10肋骨下縁周辺に筋緊張が確認された。同部位周辺に約2分施術し筋弛緩を確認した。その結果頚部ROM右側屈約40°における運動痛は10から0（NRS改変）と消失し、頚部ROMは右側屈約55°となった。