【患者】60代前半 女性
【主訴】膝を着いて体重をかけると膝と脛の外側に痛みが走る
【既往歴】ー
【現病歴】
2週間前に誘因なく膝をついて立ち上がろうとしたときに痛みを感じ、脛外側にも痛みが出るようになった。歩行や屈伸では痛みは無い。
続きを読む
【現症】
両膝立ち位での発痛は無く、右膝単支持加重時に膝蓋骨下方外側と右脛外側に発痛がある。触れても痛みは無く、歩行や屈伸動作での痛みも無い。
【施術と結果】
本症例は、膝立ち位での右膝単支持加重時に膝蓋骨下方外側と右脛外側に発痛を訴えており、目視・触察にて右膝の床との接地部に腫脹・熱感は確認できなかったこと、単加重時に発痛すること、右脛外側にも発痛があることから、発痛の要因は、膝周辺と大腿前面及び、大腿外側の筋緊張によるもので、その部位の筋緊張は腰部の筋緊張からであることも推測した。
触察にて、右外側広筋の膝蓋骨付着部に筋緊張を確認し約1分施術した結果、右膝の加重時の痛みは10から0(NRS改変)と消失し、右脛外側の痛みは10から7(NRS改変)となった。
この結果から、次に腰部側面を触察したところ、体表からの押圧深約2cmに筋緊張を確認し、同部位に約5分施術し、押圧深約5cmになった時点で右脛外側の痛みが10から0(NRS改変)となった。腰部の筋弛緩で脛外側の痛みが無くなったことに大変興味を持たれておりました。