【患者】40代前半 女性
【主訴】パソコンのマウス操作を長く行っていると右腕が痛くなる。
【既往歴】―
【現病歴】パソコン作業でマウスホイールを中指で操作することが多く、長時間マウスを使用した際に右前腕に痛みが発生する。
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【現症】手関節屈曲時に右前腕伸筋群近位1/4付近から右上腕骨外側上顆周辺にかけて痛みが発生。日常生活上の関節可動域制限は確認出来なかった。
【施術と結果】本症例は、パソコンのマウス操作を長時間行った際に痛みが発生することから、その要因として、右前腕伸筋群内の老廃物がうまく排出されず蓄積していることにより、痛みが発生しているものと考えた。また、触察と目視により腫脹や熱感を感じられなかった為、急性外傷ではないと考えた。
はじめに、手関節屈曲時に痛みを訴える右前腕伸筋群近位1/4付近の筋緊張部位に緩消法を約1分施術し、筋弛緩を確認した。結果、痛みは10から3(NRS改変)と小さくなった。痛みの変化があったことから、さらに同部位の筋緊張部位に約4分施術し、筋弛緩を確認した。結果、痛みは10から0(NRS改変)と消失した。
手関節屈曲時の痛みの要因として、腰部の筋緊張が考えられることを説明し、再発防止のため腰部両側面の頭側に施術を移行した。腰部両側面の筋緊張を確認し、緩消法を約20分施術し、筋弛緩を確認した。結果、主観により体が軽くなり、手関節屈曲動作も楽になったとの報告を受けた。