【患者】60代後半 女性
【主訴】首の左側から肩が痛む
【既往歴】-
【現病歴】
前夜から誘因なく頸部左側から肩に痛みが発生し、安静時痛も強く、左腕にも痺れが出るようになった。朝になり痺れは薄れたが、痛みに変化がなかった為、少しでも早く痛みを無くしたいとご連絡いただきご来院された。
続きを読む
【現症】
頸部関節可動域(以下、ROM)自動、左回旋約10°で第6頸椎高位左側(以下、C6)から左肩甲上部に発痛が増悪する。
【施術と結果】
本症例は、前夜から続く左頸部の痛みを訴えており、安静時痛もあることから、目視、触察にて熱感、腫脹の有無を確認したが、熱感、腫脹は確認できなかった為、左頸部の痛みは筋緊張による血行不良が要因と推測した。
先ず、頚部左回旋動作で最も痛みが増悪する部位を指1本で示してもらったところ、第7頚椎高位棘突起から左外側に約1cmの部位を示した。触察により同部位の筋緊張を確認し、約1分施術し筋弛緩を確認した結果、頚部ROMには変化がみられなかったが、頚部左回旋時の痛みは10から0(NRS改変)となり、痛みのを訴える部位が、第7頚椎高位棘突起から左外側に約2cmの部位に移行した。痛みの部位を追従していくことは痛みの寛解に時間を費やす必要があると判断したため、次ぎに背部の筋群の筋弛緩によって寛解がみられるのではないかと推測し、僧帽筋を触察すると、第5胸椎高位から第7胸椎高位の位置で棘突起より左外側に約3cmの部位に長さ約4cm、幅約2.5cmの筋緊張を確認し、約5分施術し筋弛緩を確認した結果、頸部ROM左回旋約30°となった。
発痛部位が肩甲骨上縁に移行したため、発痛部位を触察し筋緊張を確認した部位に約3分施術し筋弛緩を確認した。結果、頸部ROM、自動左回旋約60°となり痛みは10から0(NRS改変)となった。娘さんからは、一週間は掛かるよと言われていたので、その日に痛みが無くなったことに大変喜ばれてお帰りになられました。