【患者】60代後半 女性
【主訴】腰痛が10年以上続いている。特に朝起き上がるときや前屈する時に痛い。
【既往歴】-
【現病歴】腰部の安静時痛が10年以上継続している。起床時や同じ姿勢の維持で痛みが増悪し、体を動かしていると痛みが軽減する。近医整形外科を5年前、3年前、半年前に受診し、第5腰椎と仙骨の間が狭窄しているとの診断を受けた。整体や気功、マッサージなど色々と試している。
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【現症】腰部に安静時痛有り。胸腰部前屈動作で腰部の痛みが増悪する。胸腰部に日常生活上の可動域制限は確認できなかった。施術前の腰部側面の押圧深は約1.5cm。
【施術と結果】本症例は、腰部の安静時痛が10年以上も継続していることから、腰部の筋緊張が要因と考えた。
施術前に胸腰部前屈動作で最も痛みが出る部位を確認すると腰部全体を示した為、腰部を触察したところ腰部全体に筋緊張を確認し、腰部側面に緩消法を約5分施術し筋弛緩を確認した結果、腰部側面の押圧深は約1.5cmから約2cmと大きくなり、腰部の安静時痛は10から8(NRS改変)と小さくなり、胸腰部前屈動作での腰部の痛みは10から8(NRS改変)と小さくなった。改善が見られた為、続けて同部位周辺の筋緊張部位に緩消法を約10分施術し筋弛緩を確認した結果、腰部側面の押圧深は約2cmから約2.5cmと大きくなり、腰部の安静時痛は10から6(NRS改変)と小さくなり、胸腰部前屈動作での腰部の痛みは10から5(NRS改変)と小さくなった。
再度胸腰部前屈動作で最も痛みが出る部位を指1本で示してもらったところ、第4腰椎棘突起から左右外側に約10cmの部位を示した為、触察により同部位周辺の筋緊張を確認し、緩消法を約10分施術し筋弛緩を確認した結果、腰部の安静時痛は10から3(NRS改変)と小さくなり、胸腰部前屈動作での腰部の痛みは10から1(NRS改変)と小さくなり、主観によりほぼ痛みを感じなくなったと報告を受けた。
腰部の筋が弛緩したことで痛みが軽減したことをご理解いただけた為、完治を目指していきたいと前向きなお言葉をいただけた。