約3年前から続く軽度の意識障害が発生するほどの頚部痛の改善例
【患者】20代後半、男性
【主訴】首が痛苦しくて頭がボーッとする
【既往歴】ー
【現病歴】約3年前から首こりを感じ始め、近くのリラクゼーション等に通いはじめた。次第に強く揉んでもらわないと気が済まなくなり、頻度も徐々に増えていった。痛みと苦しさは年々増悪し、日によっては夜間の睡眠が困難な状態。
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【現症】頚部の可動域に問題はないが、最大可動域や動かす角度によって痛みが出る。頚部伸展、回旋で両側の第3、4、5頚椎高位右側から棘突起の周辺に痛みを訴えている。第3頚椎高位後面付近と乳様突起付近に筋硬結を確認できた。
【施術と結果】本症例は交通事故のような外傷を受けて発生したものではなく、始めは軽度のこりから次第に悪化してきた慢性の筋緊張による血行障害が要因であると判断した。
首こりのほとんどの場合は腰部の筋肉が緊張することにより肩や首が筋緊張を起こし首や肩の痛みを起こすことが多いが、今回の場合は何度も繰り返し揉みほぐした事で筋肉を傷つけてきた結果として、頚部周辺に硬結のようなものが出来てしまい、痛みが発生していると考えた。なので、腰は触らずに頚部のみを施術して痛みを取ることにした。
先ずは緩消法で約2分かけて第3頚椎横突起付近と棘突起付近の筋硬結を弛緩させると頚部の痛みが10から7(NRS改変)と軽減した。そのまま確認できる頚部後面の筋緊張をやく5分かけて弛緩させていくと頚部伸展時の痛みが消失した。
続いて、左乳様突起付近にある筋硬結を合計10分かけて弛緩させていくと頚部の痛みが10から3(NRS改変)と軽減した。後日来院した時に今までないくらいに熟睡できたと喜んで頂いた。