1年前に圧迫骨折してから痛む仙骨周辺の痛みの改善例

【現症】
安静時も仙骨周辺に鈍痛あり。触察による熱感は認められない。胸腰部関節可動域（以下、ROM）自動で前屈約20°
【施術と結果】
本症例は仙骨周辺の痛みを訴えており、第一腰椎圧迫骨折箇所周辺の筋緊張と腰部側面の筋緊張が要因と考えた。
　腰部側面を触察したところ筋緊張を確認し、腰部側面の押圧深を測定したところ約1㎝であった。腰部側面に約2分間緩消法を行い筋弛緩を確認し、その結果、椅座位から立位へ移行する動作での仙骨周辺の痛みは10から7（NRS改変）と小さくなった。
　痛みに変化が出たため、同箇所への施術を継続し、約10分筋弛緩を行った。その結果、椅座位から立位へ移行する動作での仙骨周辺の痛みは10から3（NRS改変）と更に小さくなったが、仙骨周辺の痛みが残存しているため、腰椎周辺を触察したところ第2腰椎から第4腰椎の高位で脊柱起立筋周辺に筋緊張を確認したため緩消法にて約5分間筋弛緩を行った。
　その結果、椅座位から立位へ移行する動作での仙骨周辺の痛みは10から0となり、胸腰部ROM前屈は約40°、腰部側面の押圧深は約2.5㎝になった。「仙骨が痛いのに仙骨は触らないで痛く無くなるなんて不思議だね」と不思議そうにされていた。