【患者】50代前半 女性
【主訴】右肩が痛く右腕が90°位までしか上がらない。
【既往歴】―
【現病歴】約半年前に誘因なく三角筋右側周辺に運動痛が現出し、右肩関節屈曲・外転の際に右三角筋中部に痛みが発生。
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【現症】安静時痛はなく自動関節可動域(以下、ROM)肩関節屈曲約90°・外転約80°にて三角筋右側中部に痛み発生。
【施術と結果】本症例は三角筋右側中部周辺に運動痛を訴えており、右肩関節の屈曲・外転において痛みが発生することから右上腕骨近位に付着する大胸筋・大円筋らの筋緊張が屈曲・外転動作で更に強まり筋付着部の骨膜が刺激を受けることで痛みが発生すると考えた。 よって他動にて右肩関節外転状態で大胸筋右側を触察したところ同筋外側上部約3c㎡範囲に筋緊張を確認し、同範囲に緩消法を約1分施術し筋弛緩を確認。結果、右肩関節外転ROM約80°での痛みは消失し、外転ROM約180°になりROM制限及び痛みもなくなったが屈曲ROM及び痛みは変化なし。次に屈曲時の変化がないことから大円筋右側の筋緊張を疑い他動にて右肩関節屈曲状態で同筋を触察したところ、大円筋右側中央部周辺に約3cm幅の筋緊張を確認した。よって同周辺に緩消法を約2分施術し筋弛緩を確認。
結果、右肩関節屈曲ROM約90°での痛みは消失し、屈曲ROM約180°になりROM制限及び痛みもなくなった。残りの施術時間は再発しないための腰部の筋緊張を弛緩することの重要性を説明し、腰部側面に緩消法を約20分行い押圧深約2cmから押圧深約4cmになったところで終了。再発しないために更に緩消法を続けて行きたいとのことでした。