【患者】10代前半 女性
【主訴】左手首を動かしたり、ピアノを弾く時に痛い。
【既往歴】-
【現病歴】5日前に転倒し左手関節をついた際に痛めた。近医整形外科にて骨には異常なしと診断され特に治療法はないため安静を指示された。
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【現症】安静時痛なし。左手関節屈曲時に月状骨から橈骨茎状突起の周辺に疼痛あり。
【施術と結果】本症例は、転倒受傷後に手関節の痛みが発生しているが、目視と触察により腫脹や熱感は確認できない事と近医整形外科では骨に異常なしと診断されていることから左前腕の筋緊張が痛みの要因と考えた。触察の結果、肘関節前面から遠位約5㎝周辺の腕橈骨筋と思われる部位に筋緊張を確認し緩消法を約2分施術し筋弛緩を確認した結果、手関節の痛みは10から8(NRS改変)と小さくなった。改善が見られた為、続けて同部位周辺に十分に筋弛緩が確認できるまで約5分施術した結果、手関節の痛みは10から2(NRS改変)と小さくなった。
次に、手関節の痛みの要因は鎖骨下動脈の圧迫による手関節への血行不良と考え、左鎖骨上窩周辺を触察し筋緊張を確認し約1分施術し筋弛緩を確認した結果、手関節の痛みは10から0(NRS改変)と消失した。
これでピアノの練習が出来ると嬉しそうに帰路につかれた。