【患者】80代前半 女性
【主訴】右手を握る時に中指の関節が痛い
【既往歴】ー
【現病歴】約5年前から調理で硬いものを切る作業などの手を酷使した後に時々指の痛みや引張感がある。約1週間前より右指屈曲時に中指の関節に痛みが発生した。
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【現症】手指を握る動作で中手指節関節(以下、MP関節)・近位指節間関節(以下、PIP関節)周辺部に痛みが発生する。
【施術と結果】本症例は右中指MP関節・PIP関節の屈曲動作で痛みがあり、触察にて腫脹や熱感はなかった為、右中指MP関節・PIP関節の痛みの要因の1つとして右腕の掌側、背側の筋緊張であると考えた。
右指掌側の肘関節より遠位約3cmから約10cmの範囲に筋緊張が確認できたため、肘関節より遠位約3cmの部位に緩消法を約30秒行い筋弛緩を確認した結果、痛みが10から8(NRS改変)と小さくなった。痛みの変化があった為、右指掌側の肘関節より遠位約3cmから約10cmの範囲に肘関節近位部から緩消法を約3分行い、筋緊張が遠位約5cmから約10cmの範囲まで小さくなり、痛みが10から5(NRS改変)となった。
引き続き緩消法を約3分行い、右指掌側の肘関節より遠位約3cmから約10cmの範囲の筋緊張が確認できなくなり、痛みが10から4(NRS改変)と小さくなった。右掌側の筋緊張が確認できなくなったが、痛みが残存するため、痛みの要因として考えられる右前腕背側の筋緊張を弛緩する。
触察にて右肘関節より遠位約3cmから約10cmの範囲に筋緊張を確認。肘関節近位部より緩消法を約3分行い、筋弛緩を確認した。結果、痛みは10から0(NRS改変)と消失した。痛みが無くなり喜んで頂けた。