【患者】60代後半、女性
【主訴】中型犬の散歩をしている時にリードを引っ張られると左膝が痛い。正座が出来ない。
【既往歴】ギランバレー症候群（２０１０年）
【現病歴】約4年前より左膝関節に痛みが発生し、合計9回ヒアルロン酸注射を希望して行った。注射後2週間程度は痛みが軽減するが、痛みが再度発生する。
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【現症】自動運動により左膝関節可動域（以下、ROM）は屈曲約１２０°で正座が出来ない。
【検査所見】レントゲン写真では、膝関節の軽度O脚変形・経年性変化あり。骨壊死なし。
【施術内容・結果】本症例は、左膝関節の痛みを訴えており、左膝関節周辺部の筋緊張が痛みの要因と考えた。
初めに、施術者①が左膝関節の疼痛部位を確認したところ、左鵞足部付近を訴えたため、触察したところ筋緊張を確認。その部分に緩消法を約１分施術し筋弛緩を確認した。その結果、左膝関節の痛みが１０から１（ＮＲＳ改変）に小さくなったが、主観により左大腿部前面に突っ張りを感じるとの報告を受けた。
次に、左大腿部前面の突っ張りの訴えにより、施術者②が左大腿四頭筋起始部周辺を触察したところ、左下前腸骨棘付近に筋緊張を確認。その部分に緩消法を約４０秒施術し筋弛緩を確認した。その結果、主観により左大腿部前面の突っ張りが感じられなくなったと報告を受け、左膝関節のＲＯＭ制限が確認出来なくなり正座位が出来るようになった。
次に、再発防止を考え、腰部の筋緊張が左膝関節周辺部の筋緊張の要因と考え、施術者③が腰部を触察したところ筋緊張を確認。腰部側面より緩消法を約１０分施術し筋弛緩を確認した。その結果、左膝関節の痛みが１０から０（ＮＲＳ改変）と消失した。
「正座が出来なかったのが出来るようになって嬉しい。」との喜びの言葉を頂いた。
【その他】本症例は、当院（しん整形外科）にて、緩消法認定技術者の①清水・②筆者（秦）・③小林の３名で順次施術を行った症例であり、部位ごとに施術者が変更しても緩消法の効果を確認出来た症例であった。尚、本症例の検査は施術者②（筆者）が行った。
