【患者】70代前半 女性
【主訴】体が曲がっている気がして腰がいつも痛い。
【既往歴】脊柱菅狭窄症、帯状疱疹
【現病歴】13年ほど前に腰部痛を発症し近医整形外科にて腰部脊柱菅狭窄症と診断を受け投薬、湿布にて経過観察ということで過ごし5年前に腰痛が更に悪化した際には帯状疱疹と診断を受け、ブロック注射を計5本ほど打ったとのこと。
【現症】腸骨から第3腰椎(以下、L3)の高位までの腰部広範囲に安静時痛があり、胸腰部の伸展時に同範囲の痛みが増強するため伸展が困難な状態。左右の肩の高低差は左肩が僅かに高い状態。
【施術と結果】本症例は腸骨からL3の高位までの腰部広範囲に安静時痛を訴えており、痛みのため胸腰部伸展動作が困難な状態であることから同範囲の筋緊張が痛みの要因と考え、同範囲を触察すると強い筋緊張を確認した。
よって同範囲に緩消法を約5分実施し筋弛緩を確認。結果、押圧深1cmから押圧深3cmになり、腰部広範囲の安静時痛が10から0(NRS改変)に、胸腰部の伸展時の痛みも10から0(NRS改変)になり、胸腰部の伸展が約10°まで可能になった。
また施術前後に上半身後面の写真を撮りご本人にみて頂いた結果、左右の肩の高低差が無くなったことを確認して頂いた。残りの施術時間は再発しないために更なる腰部の筋弛緩を目指し腰部側面へ緩消法を約20分実施し押圧深5cmになり終了した。写真をみられて姿勢が良くなったと大喜びでした。
緩消法研究会では、緩消法施術による症例報告を掲載しています。