【患者】50代前半、女性
【主訴】体がふらふらし浮くようなめまい、吐気もある、たまに軽い回転するようなめまいと片頭痛が出る
【既往歴】-
【現病歴】20年以上前に体が浮くようなめまいが発症した。
生活に支障がない程度のめまいと思い放置していたが、段々悪化してきたので近医内科に受診。脳と神経には異常が見当たらず、近医耳鼻科にも受診したが異常はなかった。
投薬を開始したが改善傾向はなかった。
数年前より回転するようなめまいと偏頭痛も感じ始めた。特に季節の変わり目に症状がひどくなる傾向があるとのこと。
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【現症】静止座位の状態で、目視により体が前後左右に揺れている。めまいと共に実際に体も揺れていることは本人も自覚していた。現在、投薬治療は中止している。
【施術と結果】本症例は、吐気と頭痛がめまいと共にあり脳障害の可能性を考えたが、内科・耳鼻科での検査結果より異常なしと診断されていることから重篤な病ではないと判断した。脳障害・感覚器の異常ではないのなら頭部感覚器への血行不良と仮定し施術を進める。
頭部感覚器への血行不良は、頚動脈を圧迫し発生している可能性が高いと考え頚部の触察から始めた。頚部左上部周辺に硬結のような筋肉を触知された。頚部左上部周辺は頭部感覚器に続く内頚動脈・外頚動脈の圧迫に関わる筋肉なので、頚部左上部周辺を施術部位とした。
30秒ほど筋弛緩を行い、筋の緩みを触知されたので症状の確認をする。浮くようなめまいが本人の主観で約20%減少。効果があったことから続けて頚部左上部周辺に10分程筋弛緩を行う。筋が弛緩したことを確認し、再度確認するとめまいが約50%減少した。