【患者】30代後半 女性
【主訴】3ヶ月前から左肩が何となく痛くなりだし、1ヶ月前に子供と遊んで激しく動いたため急に左肩が激痛になり、病院に行ったが湿布と痛み止めの薬を出されただけで全然治らない。
【既往歴】四十肩
【現病歴】1ヶ月前に左肩関節周囲に激痛が発生し、近医整形外科にて四十肩と診断を受け、X線施行し異常なしとのことで湿布、投薬を受けるも改善なしとのこと。
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【現症】左肩関節の関節可動域(以下、ROM)、自動で左上腕側方挙上約90°で左三角筋中部、中央部(以下、三角筋周囲)に痛み発生・左肩関節ROM、自動で左上腕前方挙上約90°で左肩甲骨外縁上部周辺(以下、肩甲骨外縁部)に痛み発生。
【施術と結果】本症例は左肩関節周囲に痛みを訴えており、上腕挙上にて肩関節同側周囲に痛みが発生することから、まず、左上腕側方挙上における左三角筋周囲の痛みの発生は左大胸筋周辺の筋緊張が要因と考え、他動にて左上腕側方挙上した状態で同筋を触察したところ同筋外側上部3cm四方に強い筋緊張を確認した。
よって同部位に緩消法を約1分施術し筋弛緩を確認した結果、左肩関節ROM、自動で左上腕側方挙上約90°から約130°で左三角筋周囲の痛み発生に変化したとの報告を受けた。次に左上腕前方挙上約90°で左肩甲骨外縁部に痛みが発生することから痛みの要因として左大円筋周囲の筋緊張が考えられるため、同筋周囲を触察したところ、大円筋停止部より近位5cm幅に筋緊張を確認した。
よって同部位に緩消法を約2分施術し筋弛緩を確認した。結果、左肩関節ROM、自動で左上腕前方挙上180°になり痛みが消失したとの報告を受けた。また上腕挙上による肩関節周囲の痛みの要因として広背筋の筋緊張も考えられるため同筋を広範囲に触察したところ第12肋骨下縁部5cm幅に強い筋緊張を確認した。
よって同部位に緩消法を約3分施術し筋弛緩が確認でき押圧深約1cmから押圧深約1,5cmになった。結果、左肩関節ROM、自動で左上腕側方挙上約180°になり痛みも消失したとの報告を受けた。短時間で痛みが消え、側方挙上、前方挙上がスムーズに行えるようになり、ご本人にはとても喜んで頂けた。
施術時間が余ったため残時間は再発しないための腰部の筋緊張を弛緩することの重要性を説明し、腰部側面に緩消法を約20分行い筋弛緩が確認でき圧深4cmになったところで終了。再発しないために更に緩消法を続けて行きたいとのことでした。