１０年以上前から悪化し続けた肩関節周囲の疼痛改善の一例

【現症】痛みは１０年前よりも悪化しており熱感もあると本人の談。
静止状態にて左棘上筋周辺に疼痛があり、触知すると腫脹のようなものがある。
【施術と結果】静止時に疼痛があり、腫れもあることから炎症の可能性が考えられる。肩関節の可動域は問題が無い範囲であり、可動による疼痛の発現もなし。左肩甲骨の拳上時に疼痛が増大することが確認された。
　緩消法による筋弛緩の部位は、疼痛部位には炎症の可能性があることを疑い、疼痛部位の筋の拮抗筋へ施術を行う。肩甲上腕関節の外転・内転の可動が負担なく動き疼痛の増大もなし。
　肩甲上腕関節の外転・内転による可動で腋下の筋周辺へ緩消法を実践し疼痛部位への負担を減らすことを考えた。１分ほど腋下への緩消法を実践し、左棘上筋周辺の疼痛が１０から７（NRS改変）になる。
　疼痛部位への負担を減らすことで効果があると判断。再度、左腋下に緩消法を２分ほど実践し疼痛の変化の度合いを確認する。左棘上筋周辺の疼痛が１０から３（NRS改変）に低下した。
　炎症が疑われるような状態の症例は拮抗筋の筋弛緩が一定の効果がある一例だった。