【患者】50代後半、女性
【主訴】股関節が痛い、歩いてると痛みがひどくなる
【既往歴】-
【現病歴】30代のころから長時間の歩行時に股関節に痛みを感じていた。
生活に支障はなかったが年々股関節の痛みが悪化していった。
近医整形外科や接骨院などに通ったこともあったが痛みの軽減はなかった。
10年前に友人とハイキングに行き10km程度歩いた後、急激に股関節痛が悪化。
歩行時のみの痛みだったが、現在は安静時も痛みが発生するようになっている。
歩行できる距離も時間も短くなってきており、歩けなくなる恐怖があった。
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【現症】来院時、座位の安静状態でも股関節に疼痛がある。座位から立位への動作時に股関節の疼痛が増大する。
歩行時は1歩目から疼痛があり、歩行時間3分から徐々に痛みが増し、10分で痛みで歩行困難になる。
【施術と結果】股関節痛の発生時期が20年以上前からであり、整形外科に行っても異常所見はない。20年間の医療行為においても効果はなかった事を考慮し、股関節そのものには根本的な原因がないと判断した。
本人も股関節だけでなく、全身の筋の硬さを感じている、とのこと。股関節に関係している腰椎周辺のの筋緊張が痛みを引き起こしてると仮定し施術を開始する。
触知を行うと腰椎下部より腰椎2番周辺に筋緊張が確認でき、腹部にも筋緊張があり。座位の状態で腰椎2番周辺の筋硬結へ緩消法を3分行う。
座位から立位への動作時の疼痛が10から3(NRS改変)と変化した。続けて歩行時の疼痛を確認、10から8(NRS改変)となる。
歩行時の痛みは残っているが腰部の筋緊張に股関節痛の主因があるとみられる。腰椎2番周辺の筋緊張が股関節痛を引き起こしているとみられる。