【患者】50代後半 女性
【主訴】炊飯器の中のご飯を混ぜようとした時に右肩に強い痛みを感じる。
【既往歴】ー
【現病歴】1ヵ月前からきっかけはわからないが右肩に違和感があり、その後炊飯器のご飯を混ぜる際に右肩に痛みが出る様になった。 10年前にも肩関節の痛みで整形外科を受診しヒアルロン注射により寛解したことがある。
【現病歴】自動運動にて右肩外転約70°肘関節屈曲約90°前腕回内約90°の位置から右肩関節内旋すると(以下疼痛誘発動作)で右肩関節前面に痛みがある。 10年前の肩関節の疼痛と同じ痛みだと患者さんは訴えている。
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【施術と結果】 本症例の疼痛誘発動作の要因を右大胸筋と右大円筋の緊張と考え、触察にて右大胸筋上部と右大円筋と思われる場所に筋緊張を確認し、初めに右大胸筋上部と思われる場所周辺に緩消法約2分行い、筋弛緩を確認できた。
その結果、疼痛誘発動作の際の痛みが10から7(NRS改変)に小さくなった。次に右大円筋と思われる場所周辺に緩消法を約2分行い、筋弛緩を確認できた。
その結果、疼痛誘発動作の際の痛みが10から5(NRS改変)に小さくなった。
さらに触察にて右腋窩に筋緊張を確認したので、右腋窩に約2分緩消法行い、筋弛緩が確認できた。その結果、疼痛誘発動作の際の痛みは10から3(NRS改変)と小さくなった。
本症例の右大胸筋と右大円筋の筋緊張の要因は腰部の筋緊張によるものと考え、腰部側面に緩消法を約15分行った。その結果、腰部側面の押圧深は左右共に約3㎝から約4.5㎝と腰部側面の弛緩が確認できた。