【患者】30代前半 男性
【主訴】左に顔を向けると肩から首にかけてが痛い
【既往歴】ー
【現病歴】二日前の夜に筋トレを行っていた際に、左肩甲骨上縁に痛みを感じるようになった。日を追うごとに頸部左側にも痛みを感じるようになった。
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【現症】元々、頸部右側から肩にかけての違和感があった。頸部関節可動域(以下、ROM)自動、左回旋約30°で頚部左側と第7頸椎(以下、C7)棘突起、第1胸椎(以下、T1)棘突起より左に約3cmの筋に発痛を生じる。右回旋はROM制限なし。安静時にも首や肩を回したり、動かしたくなる。
【施術と結果】本症例は、筋肉トレーニング中に発症した頚部左側から肩部の可動域制限を伴う痛みを訴えており、発生起因から筋挫傷も推測したが、目視、触察にて熱感や腫脹は確認できなかったことから、筋緊張による血行不良が要因と考えた。
先ず、頸部左回旋時に発痛を訴える左肩甲骨内側を触察し、筋緊張を確認。同部位に約1分緩消法を施し、筋弛緩を確認した結果、頸部ROM自動、左回旋約60°となり、肩甲骨内側の痛みも10から0(NRS改変)と発痛は無くなった。
頸部左側には痛みが残存していたため、次に痛みを訴える部位を触察すると、第5頸椎(以下、C5)高位左側にしこりの様な筋緊張と、C7、T1左側肩甲挙筋と思われる筋に筋緊張を確認した。C5左側の筋緊張は以前からのものではないかと推測し、先にC7、T1周辺の筋緊張部位に約3分緩消法を施し、筋弛緩を確認した結果、痛みは10から0(NRS改変)となったが、他の部位に頸部左回旋時の発痛が出た。発痛箇所を追っていく形で順次施術をして行った結果、約5分で頸部左回旋時の発痛は無くなりました。短時間で痛みと可動域制限が無くなったことに喜ばれておりました。