【患者】50代前半 女性
【主訴】痛みは全身にあるが、主に首の右側と右肘、腰全体。両膝下には痛みと冷えを感じる。
【既往歴】線維筋痛症 24年前スキーで頚部捻挫 20年前右上腕骨折
【現病歴】1年半前頃より首肩に痛みが強くなり、大学病院にて線維筋痛症と診断され、薬による対症療法しかできないと言われた。整体・鍼灸など様々な施術を受けてきたが改善が無く、徐々に全身に痛みが出るようになり、歩行も脛の外側の痛みで困難になってきた。
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【現症】触察にて、頚部から背部は左右同程度に筋緊張がみられ、背部は特に筋緊張が高い。右胸鎖乳突筋鎖骨上部に筋緊張が高い。頚部関節可動域(以下ROM)自動により右回旋約10°左回旋約20°。右肘関節可動域(以下ROM)屈曲約95°。腰部側面押圧深左右約1cm
【施術と結果】本症例は、血行不良による筋緊張が多岐に亘っていることが要因と推察。第12胸椎から第2腰椎の起立筋に対して約2分施術し、表層の筋緊張が減ったことを触察で確認した後に頚部ROM自動にて右回旋30°左回旋45°痛み10から7(NRS改変)となり、患者が声を上げて驚く。歩行時に出ていた脛外側の痛み10から6(NRS改変)。
次に、痛みの訴えの一番強い右頚部から右背部の筋緊張部位に約1分施術。頚部ROM自動により右回旋約50°左回旋約60°。右肘ROM屈曲約130°。
次に、腰部側面(季肋部から外内腹斜筋腹側含む)の筋緊張部位に約20分施術し腰部側面押圧深4cm。頚部の痛み10から5、脛外側の痛み10から4(NRS改変)となった。