半年前から続く胸腰部回旋動作で生じる腰背部痛の改善例
【患者】60代前半 女性
【主訴】背中の左側がだんだん痛くなってきた。
【既往歴】糖尿病
【現病歴】約半年前から胸腰部左右旋回動作で腰背部左側に痛みが生じ、最近痛みが増悪し寝れない。
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【現症】胸腰部関節可動域(以下、ROM)は自動で右回旋約30°、左回旋約20°で腰背部左側に強い痛みが発生。
【施術と結果】本症例は胸腰部左右回旋動作で腰背部左側に痛みが発生しており、目視・触察にて腫脹や熱感が感じられないことから、腰背部左側の筋緊張が痛みの原要因であると考えた。
まず、胸腰部自動ROM右回旋約30°で最も痛みを訴えている第10〜11胸椎棘突起から左外側に約3cm周辺を触察したところ筋緊張を確認した為、緩消法を約2分施術し、筋弛緩を確認した。胸腰部自動ROM右回旋約30°での腰背部左側の痛みが10から5(NRS改変)となった。改善が見られた為同部位周辺を約3分施術し、筋弛緩を確認した。胸腰部自動ROM右回旋約30°での腰背部左側の痛みが10から0(NRS改変)となった。
次に胸腰部自動ROM左回旋約20°で最も痛みを訴えている第11〜12胸椎棘突起から左外側に約3cm周辺を触察したところ筋緊張を確認した為、緩消法を約2分施術し、筋弛緩を確認した。結果、胸腰部自動ROM左回旋約20°での腰背部左側の痛みは10から7(NRS改変)となった。改善が見られた為同部位周辺を約5分施術し、筋弛緩を確認した。結果、胸腰部自動ROM左回旋約20°での腰背部左側の痛みは10から5(NRS改変)となった。
筋弛緩の割合に対し痛みの変化があまり見られなかった為、腰背部左側の筋緊張の要因として考えられる部位の真上の第12肋骨際を、触察したところ筋緊張を確認し約10分施術し筋弛緩を確認した。結果、胸腰部自動ROM左回旋約20°での腰背部左側の痛みが10から0(NRS改変)となり、何度も体を捻って痛みがないと喜んで帰路につかれた。