【患者】20代前半 女性
【主訴】約7年前から首と肩が凝っていて頭痛がある。
【既往歴】―
【現病歴】約7年前に頭痛が治まらず近医脳神経内科を受診。後頚部及び肩周辺の慢性的な凝りによる緊張型頭痛と診断された。後頚部及び肩上部の慢性的な凝りに付随して疲れやすく、常に頭痛があり、花粉症の時期には頭重感を伴う。
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【現症】後頚部周辺に鈍痛と頭痛あり。頚部に日常生活上の可動域制限は確認できなかった。
【施術と結果】本症例は、特に誘因なく長年継続して頭痛が発症していることから、後頚部及び肩上部周辺の筋緊張による血行不良が、頭痛の要因と考えた。
はじめに、後頚部周辺を触察したところ、第1頚椎(以下、C1)から第2頚椎(以下、C2)高位で棘突起から左右外方約4cmの範囲で筋緊張を確認したため、緩消法を約2分施術し、筋弛緩を確認した。結果、後頚部周辺の鈍痛は10から5(NRS改変)と小さくなった。痛みの変化があったことから、さらに同部位周辺の筋緊張部位に約2分施術し、筋弛緩を確認した。結果、後頚部周辺の鈍痛は10から0(NRS改変)と消失した。主観により頭痛もなくなったとの報告を受けた。
次に、後頚部及び肩上部の慢性的な凝りの要因として、脊柱起立筋の過緊張が誘発していると考えた。触察にて腰部の筋緊張を確認し、特に筋緊張が強い第2腰椎棘突起より左右外方約6cmの脊柱起立筋周辺に緩消法を約2分施術し、筋弛緩を確認した。結果、主観により肩が軽くなったとの報告を受けた。
最後に、再発抑制を目的として腰部側面の筋緊張部位に施術を移行した。緩消法を約20分施術し、筋弛緩を確認した。腰部側面を施術したことにより、後頚部周辺の筋弛緩も確認出来た。頭痛もなくなり、体が軽く動きやすくなったと喜んで頂けた。