【患者】40代後半 男性
【主訴】約1週間前から首の後ろや肩甲骨の内側など上半身が痛く、頭痛もある。
【既往歴】―
【現病歴】約1週間前から、長時間のPC作業により後頚部から背部にかけての鈍痛とそれに伴う頭痛が発生。
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【現症】頚部伸展時に肩甲骨内縁に痛みが出現し、それに伴い頭痛が発生。日常生活上の可動域制限は確認出来なかった。
【施術と結果】本症例は、触察にて痛みを訴える部位の腫脹及び熱感が感じられないことから、長時間のPC作業での脊柱起立筋の筋緊張による血行不良が、後頚部から背部にかけての鈍痛及び頭痛の要因と考えた。
はじめに、痛みを訴える右肩甲骨内側縁周辺の筋緊張部位に緩消法を約1分施術し、筋弛緩を確認した。結果、右肩甲骨内側縁の痛みが10から5(NRS改変)と小さくなった。右肩甲骨内側縁の痛みの位置が不明瞭となり、頭痛を訴えたため、後頚部周辺に施術を移行した。後頚部周辺の筋緊張部位に緩消法を約1分施術したところで、後頚部伸展動作による左肩甲骨内側縁周辺の痛みを訴えた。痛みを訴える筋緊張部位に緩消法を約2分施術し、筋弛緩を確認した。結果、左肩甲骨内側縁の痛みが10から5(NRS改変)と小さくなり、頭痛が10から0(NRS改変)と消失した。
脊柱起立筋の筋緊張は腰部全体の筋緊張が要因と考え、腰部の施術に移行した。腰部側面に緩消法を約20分施術し、筋弛緩を確認した。結果、左右共に肩甲骨内側縁の痛みは10から2(NRS改変)と小さくなった。ズキズキしていた頭痛がなくなり、楽になったとの報告を受けた。