【患者】50代後半 女性
【主訴】「自宅マンションの階段で転んで左顔面を怪我したときに、首も痛めて上に顔を向けられない。」
【既往歴】うつ病、弾発指
【現病歴】約1週間前に自宅マンションの階段で転倒し、左顔面を打撲した。その際、頚部にも衝撃が加わったと考えられ、以後、頚部痛および伸展動作の制限が継続していた。
続きを読む緩消法研究会では、緩消法施術による症例報告を掲載しています。
【患者】50代後半 女性
【主訴】「自宅マンションの階段で転んで左顔面を怪我したときに、首も痛めて上に顔を向けられない。」
【既往歴】うつ病、弾発指
【現病歴】約1週間前に自宅マンションの階段で転倒し、左顔面を打撲した。その際、頚部にも衝撃が加わったと考えられ、以後、頚部痛および伸展動作の制限が継続していた。
続きを読む【現症】頚部伸展時に第5頚椎高位周辺に痛みが発生し、頚部関節可動域(以下、ROM)は約10度に制限されていた。
【施術と結果】 本症例は、転倒時に頚部へ衝撃が加わった後に発症したものであるが、疼痛を訴える頚部背面、第5頚椎高位周辺には、目視および触察にて発赤、腫脹、熱感などの明らかな炎症所見は認められなかった。このことから、衝撃を受けた際に生じた筋緊張が残存している可能性を考え、疼痛を訴える部位を施術開始箇所とした。
施術開始から約1分で弛緩を触知した。ROMは約10度から約20度へと改善し、施術前に約10度の伸展時に感じていた痛みは10から0(NRS改変)と消失したとの報告を受けた。変化がみられたことから、同部位への施術を継続することとした。
施術を継続し、合計約13分でROMは約40度まで改善した。患者から「日常生活には問題ない」との報告を受けたため、ここで施術を終了した。
【考察】 本症例は、自宅マンションの階段で転倒し左顔面を打撲した際、頚部にも衝撃が加わった後に発症した頚部痛および伸展制限に対し、疼痛部位周辺の筋緊張を弛緩させることで変化が認められた一例である。
施術前は約10度の伸展で疼痛が出現し、ROMも約10度に制限されていたが、約1分の施術で疼痛が消失するとともにROMは約20度となり、合計約13分の施術後には約40度まで改善した。このことから、転倒時に生じ、その後も残存していた局所的な筋緊張が、頚部痛および可動域制限に関与していた可能性が示唆された。