【患者】60代 女性
【主訴】「背中に板が入ったように硬く、屈めない。」
【既往歴】子宮筋腫
【現病歴】約10年前から腰痛を自覚していた。仕事に支障が出そうな際には、約3か月に1度の頻度で治療院へ通院していたが、今回は同じ治療院で施術を受けても改善がみられなかった。その後、インターネットで腰痛くらぶ学習会のライブ配信を見つけ、講師が岡山にいることを知り来院したとの報告を受けた。
続きを読む緩消法研究会では、緩消法施術による症例報告を掲載しています。
【患者】60代 女性
【主訴】「背中に板が入ったように硬く、屈めない。」
【既往歴】子宮筋腫
【現病歴】約10年前から腰痛を自覚していた。仕事に支障が出そうな際には、約3か月に1度の頻度で治療院へ通院していたが、今回は同じ治療院で施術を受けても改善がみられなかった。その後、インターネットで腰痛くらぶ学習会のライブ配信を見つけ、講師が岡山にいることを知り来院したとの報告を受けた。
続きを読む【現症】腰背部、特に起立筋と考えられる部位について「板が入っているように硬い」との訴えがあり、疼痛を伴う前屈動作制限が認められた。前屈動作可動域(以下、ROM)は約5度であった。
【施術と結果】 本症例は、特に明確な誘因なく発症し約10年間継続していることから、腰部の筋緊張、特に側面から前方にかけての筋緊張が大きな要因であると考えた。触察にて左右の腰部側面に筋緊張を確認し、施術開始部位とした。
施術開始から約5分で弛緩を触知した。ROMは約5度から約10度へと改善し、施術前に約5度の前屈時に感じていた痛みは10から0(NRS改変)と消失したとの報告を受けた。変化がみられたことから、同部位への施術を継続することとした。
同部位への施術を継続し、合計約50分の施術でROMは約45度まで改善した。また、約45度まで前屈しても痛みは10から0(NRS改変)と消失した状態であった。患者からは「これだけのことで、こんなに軟らかくなって痛くなくなるなら、自分でもやり方を覚えたい。」との報告を受けた。
【考察】 本症例は、約10年間継続し、仕事に支障が出そうな際には定期的に施術を受けていた腰痛に対し、腰部側面から前方にかけての筋緊張を弛緩させることで、疼痛および前屈動作可動域に変化が認められた一例である。
施術前には疼痛を伴い約5度に制限されていたROMが、約5分の施術で疼痛の消失とともに約10度となり、合計約50分の施術後には疼痛を伴わず約45度まで前屈可能となった。このことから、長期間継続していた症状であっても、腰部の筋緊張が疼痛および可動域制限に大きく関与していた可能性が示唆された。