【患者】40代後半、男性
【主訴】起きている間ずっと耳鳴りがする
【既往歴】両顎関節症(20年以上前)
【現病歴】約2年前半前、仕事でグラインダーを使用した作業をしてから両耳に耳鳴を感じるようになった。近医耳鼻咽喉科を受診して検査をしたが病気は無く、そのまま自然経過を見るしかないと言われた。その後、近所の鍼灸院にも行ったが、まだ変化なく継続している。
続きを読む緩消法研究会では、緩消法施術による症例報告を掲載しています。
【患者】40代後半、男性
【主訴】起きている間ずっと耳鳴りがする
【既往歴】両顎関節症(20年以上前)
【現病歴】約2年前半前、仕事でグラインダーを使用した作業をしてから両耳に耳鳴を感じるようになった。近医耳鼻咽喉科を受診して検査をしたが病気は無く、そのまま自然経過を見るしかないと言われた。その後、近所の鍼灸院にも行ったが、まだ変化なく継続している。
続きを読む【現症】キーンという高音の耳鳴を感じている。左耳の方が強い。対話する時の声の聞こえは支障なし。
【検査結果】耳鼻科的な異常なし
【施術と結果】本症例の耳鳴に関しては、耳鼻科的な病気を認めないため、耳周囲から側頚部にかけての筋緊張亢進に基づく耳への血行不良が要因と考えた。触診にて、耳孔前方の顎関節部分(部位A)は筋緊張が強く、開口時に指尖部で押しても筋肉が凹まない程であった。従って、まずはこの部位Aから施術を開始した。患者自身による開口・閉口動作の繰り返しにより筋肉を動かした。
約3分実施し、若干の筋弛緩を得られた。耳鳴の変化は主観で1割減。若干であるが効果を認めたため、部位Aへの施術を続けた。約5分実施し、更なる筋弛緩は得られたが、主観での変化は認めなかった。
次に、耳後方の側頭骨乳様突起付近の筋群(部位B)に実施。先程と同様に、患者自身による開口・閉口動作の繰り返しにより筋肉を動かした。約5分後、触診上では明らかに筋弛緩は得られていたが、耳鳴の変化は主観で2割減に留まったため、施術部位を側頚部(部位C)に移行した。今度は他動的に頚部を側屈させて筋肉を動かした。しかし、約5分実施するも、変化は得られなかった。
その後、部位A〜Cへの施術を再度実施。約15分後、耳鳴は施術前と比し、最終的には3割減であった。
【考察】今回の症例では、症状の改善が少なかったが、病態の問題以外に緩消法の技術精度によるものも否めない。更なる症状の改善のために、今後は腰部筋群の筋緊張亢進の改善と、それによる頚部筋群の筋緊張亢進の改善も必要と考えている。