【患者】50代前半、女性
【主訴】右手の親指の付け根が握ると痛い
【現病歴】約4年前、仕事で酷使したためか右母指手根中手関節(以下、CM関節)に痛みが発生。近医整形外科を受診し、「右母指CM関節症」と診断された。湿布とサポーターの処方を受け、その後は経過を見るように指示された。普段はサポーターを使用していれば痛みの悪化は無いため、整形外科には通院していない状況だが、物を強く握った時の痛みは現在まで変わらず継続している。
続きを読む緩消法研究会では、緩消法施術による症例報告を掲載しています。
【患者】50代前半、女性
【主訴】右手の親指の付け根が握ると痛い
【現病歴】約4年前、仕事で酷使したためか右母指手根中手関節(以下、CM関節)に痛みが発生。近医整形外科を受診し、「右母指CM関節症」と診断された。湿布とサポーターの処方を受け、その後は経過を見るように指示された。普段はサポーターを使用していれば痛みの悪化は無いため、整形外科には通院していない状況だが、物を強く握った時の痛みは現在まで変わらず継続している。
続きを読む【現症】右手を強く握ってもらう(以下、同動作)と、母指CM関節背側付近に痛みを感じる。母指の可動域は左右差なし。
【検査所見】神経学的所見なし。近医整形外科でのレントゲン検査:変形なし。
【施術と結果】母指CM関節背側に痛みを感じることから、まずはその部位周囲の短母指伸筋腱(以下、EPB)・長母指伸筋腱(以下、EPL)に対して施術を実施。
約2分後、同動作での痛みは10から9(NRS改変)とやや軽減した。しかし、予想よりも痛みの減り具合が少なかったため、次に、EPB・EPLの筋腹部分が存在する前腕伸側を施術。
約2分後、施術部の明らかな筋弛緩を確認できた。同動作での痛みは10から5(NRS改変)と半減した。効果があったため、同部周囲に続けて施術実施。
約5分後、同動作での痛みは10から2(NRS改変)と更に小さくなった。
数年間減らなかった痛みが減ったため、「おー、すごい!軽くなった!」と驚きの声とともに、喜んでいただけた。