【現症】頚部に於ける関節可動域制限は認められないが可動痛が現存し、特に屈曲、伸展痛が著明である。頚部及び僧帽筋周辺には絶えず凝りを感じる。頚部、僧帽筋周辺の症状は右側優位である。
【施術と結果】本症例は頚部痛及び頚、肩凝りを訴えているが、慢性的である事と触察により熱感や腫脹が確認できなかった為、筋緊張による血行不良であろうと考え施術を開始した。
先ず、ご本人にお困りの優先順位を確認すると頚部痛が一番との事であった為、痛みのある箇所を指差ししていただくと第5頚椎棘突起から右外側に約2cmの箇所であった。触察すると同箇所に留まらず頚部全体の筋緊張が顕著であったが、先ずは痛みを訴える第5頚椎棘突起から右外側に約2cmの箇所に緩消法を約1分行い筋弛緩を確認した。その結果、頚部の屈曲痛及び伸展痛が10から7(NRS改変)となった。効果が確認できた為、引き続き同箇所に約2分行い筋弛緩を確認した。その結果、頚部屈曲痛は10から0(NRS改変)と消失し、伸展痛は10から5(NRS改変)となった。
この時点では未だ頚部の筋緊張が多く残存し、さらに腰痛も訴えていた事から腰背部を触察すると筋緊張が顕著であった為、頚部痛及び頚、肩凝りの根本的要因であると考える腰部に施術箇所を変更して腰部側面及び第12肋骨下縁の筋緊張箇所を触察により確認し、約30分行い筋弛緩を確認した。その結果、頚、肩凝りは主観により消失し、頚部の伸展痛は10から2(NRS改変)となった。ここで当日の施術は終了した。
長年、何をしても良くならなかったので凄く楽になりました。明日の朝が楽しみですと笑顔でした。