【患者】20代後半 女性
【主訴】2年くらい前から常に首、肩が痛い。
【既往歴】-
【現病歴】保育士の仕事上、乳児を抱っこする事も多く2年程前から徐々に首痛及び肩の凝りを感じる様になった。最近は常に頚部痛や肩凝り痛が特に酷くマッサ-ジや整体に通ったが変化なく当院に来院された。
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【現症】頚部や左右僧帽筋周辺に安静時痛が現存し、頚部は伸展時の可動痛が著明である。可動域制限は認められない。頚部痛、肩凝り以外も腰痛を訴えているが本症例では詳しい記載はしない。
【施術と結果】本症例は安静時痛を伴う頚部痛及び肩凝り痛を訴えているが、目視及び触察により頚部並びに左右僧帽筋周辺に熱感、腫脹が確認できなかった為、痛みの要因として筋緊張による血行不良であろうと考察した。
先ず肩凝りを一番自覚する箇所を指差ししていただくと左肩甲骨上角辺りを指示された為、同箇所に緩消法を約20秒行い筋弛緩を確認した。その結果、左肩甲骨上角辺りの肩凝り痛は主観で消失したとの報告を受けた。同様に右側の肩凝り痛も約20秒の施術で主観で消失した。
次に頚部痛の対応をする事とし、頚部に安静時痛は現存するが可動時痛の状況をお聞きすると、頚部伸展時に第5.6頚椎辺りの高位棘突起から左側約2cmの箇所を指示された。同箇所を触察すると約1cm程の筋硬結の様な固まりを確認できた為、緩消法を約2分行い筋硬結の様な固まりが約半分になったのを確認した。その結果、頚部の安静時痛は消失し、頚部伸展痛が10から3(NRS改変)となった。効果が確認できた為、引き続き同箇所に緩消法を約3分行い筋弛緩を確認し、筋硬結の様な固まりも消失した事を確認した。その結果、頚部の伸展痛が10から0(NRS改変)と消失した。
その後の時間は腰痛も訴えていた事と頚部痛及び肩凝りの再発防止の為に必要と考える腰部の筋弛緩を約15分行い腰痛も解消し終了した。
施術開始前のカウンセリング時には半信半疑の様な不安な表情であったが短時間で痛みが消えて笑顔で帰路につかれた。