【患者】60代前半 女性
【主訴】一昨日から腰が、激痛になり何をしていても痛くて辛い
【既往歴】側弯症
【現病歴】約4年前の転職後から仕事で重いものを持つ事が多くなり、約3年前から腰部痛が発症した。近所の整体院へ通院した。近医整形外科でブロック注射を5回受けた。痛みの改善はみられなかった為、近医整形外科でブロック注射をこれ以上しても痛みの変化はないと言われた。起床後特に痛みは強く、体を徐々に動かす事で、痛みが緩和していたので、なんとか仕事ができていた。一昨日から腰部の痛みが増悪した為来院された。
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【現症】第3、4、5腰椎棘突起より右に約10cm、左約7cmの幅で痛みがある。直立、座位は痛みが強い。仰臥位は可能。右側の痛みが強い。安静時痛あり。
【施術と結果】本症例の腰部痛は約3年前から継続しているが、一昨日から痛みが強くなっている事から筋断絶による痛みも考慮し、薄手の着衣の上から触察すると腫脹や熱感もなかったことから、要因は腰部の筋緊張であると考えた。
痛みのある腰部を触察すると第3、4、5腰椎棘突起より左約7cm右、約10cm幅で脊椎起立筋周辺の筋緊張を確認した。
座位、立位が困難である事と、腰部中央部周辺部の筋緊張が広い範囲であり、腰部中央部の痛みは腰部側面の筋緊張が牽引してるためと考え腰部側面の筋緊張を緩めることで、腰部中央部の筋緊張の緩和になると考え、仰臥位にて痛みの強い右側の腰部側面から緩消法を約5分施術し、筋弛緩を確認した。痛みは10から7(NRS改変)と小さくなった。
痛みの軽減がみられた為、更に約15分緩消法を行い筋弛緩を確認した。結果痛みは10から2 (NRS改変)と小さくなった。腰部右側の痛みは軽減したが、腰部左側の痛みを強く感じるとの報告があり、施術部を腰部側面左側に移行した。約5分施術し筋弛緩を確認し、左腰部の痛みは10から5(NRS改変)と痛みの軽減を確認した為、更に同部に緩消法を約10分行い、左腰部の痛みは10から0(NRS改変)と消失した。
痛みがなくなり仕事ができそうだと嬉しいと報告を受けた。