【患者】70代後半 女性
【主訴】右腕の痛み
【既往歴】ー
【現病歴】
6年前頃より誘因なく右肩の外転時に右上腕に痛みが発生するようになり、可動域制限も発生するようになってきた。膝の痛みで来院されていたが、会話の中で右腕の痛みのことが出てきたため対応することとなった。
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【現症】
右肩関節可動域(以下、ROM)は自動で前方挙上約130°、外転約90°で三角筋中部繊維に痛みのため制限あり。安静時痛は無し。
【施術と結果】
本症例は6年前から慢性的な痛みを訴えている症状であることから、右肩周辺の筋緊張が痛みの要因と推測した。触察にて、右肩周辺から胸腰部までの広範囲で筋緊張を確認。特に右腋窩部の筋の筋緊張が強く、この部位が外転時の痛みの要因と考え施術を行う事とした。
先ず、右肩甲下筋と思われる筋緊張部位へ約2分施術を行い筋弛緩を筋弛緩を確認した結果、右肩ROMは自動で外転約90°で三角筋後部線維の痛みは10から3(NRS改変)と小さくなった。
次に三角筋前部線維付着部と思われる鎖骨遠位外1/3周辺に筋緊張を確認。約3分施術を行い筋弛緩を筋弛緩を確認した結果、右肩ROMは自動で前方挙上約180°、外転約120°で三角筋前部繊維の痛みは10から2(NRS改変)となった。
肩関節周辺の筋弛緩で痛みやROMの改善がみられたが、背部から腰部までの筋緊張が右肩周辺の筋緊張の要因と推測しため、胸腰部への施術に移行。第1腰椎高位から第4腰椎高位の棘突起から外側約5cmの部位に筋緊張を確認し、筋緊張が消失するまで約20分筋弛緩を行った結果、右肩ROMは自動で前方挙上約180°、外転約180°で三角筋中部線維の痛みは10から0(NRS改変)となった。
お話しして良かったと笑顔でお帰りになられた。