【患者】70代後半 女性
【主訴】引っ越しの手伝いをしてから背中が痛くなった。
【既往歴】虫垂炎術後(約48年前)
【現病歴】約1週間前の引越作業後から右肩の運動痛を発症した。
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【現症】頚部伸展動作時に後頚部右側から右肩甲骨内側縁周辺に運動痛が発症した。日常生活上の可動域制限は確認できなかった。
【施術と結果】本症例は、約1週間前の引越作業後から頚部伸展動作時に後頚部右側から右肩甲骨内側縁周辺に運動痛を訴えており、目視及び触察により腫脹や熱感が確認できない事から痛みの要因は、同部位周辺の筋緊張よる血行不良であると考えた。まず、頚部伸展動作時に最も痛みが生じる部位を指一本で示してもらったところ、右肩甲骨内側縁周辺を示した為、触察により筋緊張を確認し、同部位周辺に緩消法を約2分施術し、筋弛緩を確認した。その結果、右肩甲骨内側縁周辺の運動痛は10から6(NRS改変)と小さくなった。痛みに変化が確認できた為、同部位周辺に緩消法を約3分施術し、筋弛緩を確認したが変化が確認出来なかった為、右肩甲骨内側縁周辺の筋緊張の要因として考えられる腰部の施術に移行した。痛みを訴える右肩甲骨内側縁周辺から直下の第12肋骨下部を触察し、筋緊張を確認した。同部位周辺を緩消法にて約10分施術し、筋弛緩を確認した。その結果、後頚部右側から右肩甲骨内側縁周辺の運動痛は10から0(NRS改変)と消失した。残りの時間は再発防止の為、腰部側面の筋緊張に緩消法を行い、筋弛緩を確認し、施術を終了した。「痛みがすっかり消えて肩が楽になった。」と笑顔で帰路につかれた。後日、来院時に「あれから痛みが出てないし、肩がすごく調子いい。」と喜びの報告をいただいた。