【患者】30代後半 男性
【主訴】頭痛・目の奥の痛み・首の痛みがあり、昨日は吐き気がして仕事に行けなかった。
【既往歴】―
【現病歴】約1週間前から頭痛とそれに伴う目の奥の痛み、後頚部痛が発生。来院の前日に吐き気を伴う頭痛が発生したため、近医内科を受診したところ緊張型頭痛と診断され、痛み止め薬を処方されたが服用はしていない。
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【現症】後頭骨の上項線と下項線の間から第2頚椎(以下、C2)高位の範囲の右頭半棘筋と思われる部位に安静時痛があり、目の奥に繋がっているような痛みを感じる。日常生活上の頚部関節可動域制限は確認出来なかった。
【施術と結果】本症例は、近医内科にて緊張型頭痛と診断されていることと、目視及び触察にて痛みを訴える部位の皮下出血や腫脹及び熱感が感じられないことから、頚部の筋緊張による血行不良が痛みの要因と考えた。
はじめに、安静時痛を訴える右頭半棘筋停止部周辺に緩消法を約1分施術し筋弛緩を確認した結果、痛みが10から7(NRS改変)と小さくなった。改善が見られたことから、さらに右頭半棘筋周辺の筋緊張部位に約2分施術し筋弛緩を確認した結果、痛みが10から5(NRS改変)と小さくなった。
続けて同部位周辺の筋緊張部位に約1分施術し筋弛緩を確認したが、10から4(NRS改変)と痛みの変化が少なかったため、脊柱起立筋の過緊張が頭痛や後頚部痛を誘発していると考え触察したところ、第1腰椎棘突起より左右外側2横指の脊柱起立筋周辺に筋緊張を確認した。緩消法を約5分施術し筋弛緩を確認した結果、痛みが10から2(NRS改変)と小さくなり、頭痛と目の奥の痛みが主観で5割減と報告を受けた。改善が見られたことから、さらに同部位周辺の筋緊張部位に約5分施術し筋弛緩を確認した結果、痛みが10から1(NRS改変)と小さくなり、頭痛と目の奥の痛みが主観で9割減と報告を受けた。
今回の施術で筋緊張が要因で頭痛が発生していることをご理解頂けた。なるべく薬に頼らず頭痛を治したいと言う気持ちが強かったため、安心して頂けた。