【患者】30代前半 女性
【主訴】右の背中付近が痛く、右肩が挙がりにくい。
【既往歴】―
【現病歴】約1年前から誘因なく右肩関節外転時に右肩甲骨内縁に痛みが発生し、可動域制限を伴う。
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【現症】右肩自動関節可動域(以下、ROM)は外転約110°で、第3胸椎棘突起から右外方3横指の部位に限局した痛みが出現。安静時痛なし。
【施術と結果】本症例は、右肩甲骨内縁に限局した痛みを訴えており、触察にて痛みを訴える部位の腫脹及び熱感が感じられないことから、急性外傷ではなく右肩甲骨内縁の筋緊張による血行不良が痛みの要因と考えた。
はじめに、痛みを訴える右肩甲骨内縁の筋緊張部位に緩消法を約1分施術し筋弛緩を確認した結果、右肩甲骨内縁の痛みが10から6(NRS改変)と小さくなり、右肩自動ROMは外転約135°と大きくなった。改善が見られたことから、さらに同部位周辺の筋緊張部位に約1分施術し筋弛緩を確認した結果、痛みが10から0(NRS改変)と消失し、右肩自動ROMは外転約160°と大きくなった。約2分で肩ROMの変化を実感し痛みも消失したことから、大変驚いた様子であった。
その後は再発防止の為に、右肩甲骨内縁の筋緊張は腰部筋群の筋緊張が要因と考えられることから、腰部側面の施術に移行した。腰部側面に緩消法を約20分施術し筋弛緩を確認して終了した。