【患者】90代後半 女性
【主訴】新聞の小さな文字が読めない。
【既往歴】白内障
【現病歴】新聞が読めないため、日中はラジオを聴いている。
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【現症】約30cmの距離で新聞の小さな文字を読むことが出来ない。
【施術と結果】本症例は視力低下を訴えており、その要因として頚部両側面の筋緊張による眼球周辺への血行不良と考えた。
はじめに、頚部両側面を触察したところ、筋緊張を確認した。筋緊張部位に緩消法を左右それぞれ約2分施術し、筋弛緩を確認した結果、主観により「視界が明るくなったような気がする」との報告を受けた。改善が見られたことから、さらに同部位周辺の筋緊張部位に左右それぞれ約5分施術し、筋弛緩を確認した。新聞を読んでもらうと、約30cmの距離で小さな文字を読むことが出来、主観により「頭が軽くなった」との報告を受けた。
頚部両側面の筋緊張は脊柱起立筋の過緊張が要因と考えられ、脊柱起立筋の過緊張は腰部筋群の筋緊張が要因と考えられることから、再発防止の為に腰部側面の施術に移行した。仰臥位にて腰部側面に緩消法を約20分施術し、筋弛緩を確認し終了した。
今まで新聞が読めなかったため退屈しのぎにラジオを聴いていたが、新聞が読めるようになると楽しみも増えると大変喜んで頂けた。