【患者】5歳、男性
【主訴】膝の裏、足首、肘の内側が夕方以降に痛くなることがある。月に1~3回程度。夜中も痛くて泣いて起きることがある。翌朝にはケロっとしている。
【既往歴】(-)
【現病歴】生後半年ごろから夜泣きが酷くなり、週に3~4回は「痛い、痛い」と何時間も泣き叫んでいた。近医整形外科や病院なども受診したが「成長痛」との事で経過観察。
痛みで起きる回数は軽減してきているが、4年以上も消長を繰り返している。
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【現症】腰背部の伸展・屈曲、膝、股関節、肘関節屈伸動作に日常生活上の制限は認められない。
【治療と結果】本症例は生後約半年後に発症した体の各部位の痛みを訴えているが、近位整形外科や病院で成長痛と診断されていることから、その要因は各部位の筋緊張であると考えた。
触察により膝窩、大腿部後面、下腿三頭筋、上腕二頭筋に筋緊張を認めた。体の広範囲の筋緊張は腰部の筋緊張があると考え触察した結果、筋緊張を認めたため先ずは腰部への施術を行う。腰部側面へ緩消法にて約2分弛緩した結果、腰部側面の押圧深は左右とも体表から約3㎝から約4㎝になったが、まだ腰部全体の筋緊張は変化せず弛緩が不十分だと判断したため、さらに10分施術し腰部側面の押圧深は左右とも体表から約5㎝まで弛緩し腰部全体の筋緊張も弛緩した。次に腰部後面に緩消法にて30分施術し第3腰椎横突起と思われる部位まで筋弛緩を確認した結果、膝窩、大腿部後面、下腿三頭筋、上腕二頭筋に筋緊張は8割減となり本日の施術を終了した。
後日「前回の施術から1ヶ月経過しているが痛みを訴えなくなった」と大変嬉しいご報告をいただいた。